金属粉末射出成形（MIM) すべての熱処理工程に対応する電気炉とオーブン

MIM（金属粉末射出成形）は複雑な形状の部品をハイスループットで生産するための加工技術です。MIMで使用される主材料は、焼結可能な硬質金属、ステンレス、酸化物セラミック粉末です。MIMは確立した熱可塑性成形技術に由来し、金属やセラミックの微粉末が使用されます。

MIM技術では少量のポリマーが金属粉末に混合され、この原料が金型に射出されます。この技術を用いれば、とても複雑な構造物を量産することが可能です。原料に含まれているポリマーバインダーは化学的または熱処理により取り除かれます。この後、さらに熱処理を行うことで焼結させます。使用した金属粉末の種類により、酸化的、不活性、還元雰囲気のもとで焼結がおこなわれます。粉末の量、使用した金属の種類、目標密度によりますが、焼結によって15%から22%の収縮が起こります。 バインダーの除去、および焼結の際の温度と雰囲気は、歪や亀裂、気泡の発生を避けるために厳密に制御する必要があります。

カーボライト・ゲロはMIMにおけるバインダーの除去、および焼結工程に最適なソリューションを提案します。GLO脱脂真空電気炉では熱処理を用いたバインダーの除去がおこなえます。触媒脱脂専用の EBO脱脂用電気炉 もあります。この過程で発生したガスは焼却されます。そのため、凝集トラップを使用した製品と異なり、大規模な浄化工程と同じように悪臭を防げます。

焼結は、HTK, HBO, HTBL で、低加圧下、真空もしくは分圧下で可能です。加えて、カーボライト・ゲロはPDS脱脂＆焼結炉のような特別なソリューションも提案します。PDSを使用すれば、バインダー除去と焼結が1つの電気炉でおこなえます。必要に応じて、分圧モードでの均一なバインダー除去が可能です。